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文学の小路~作家と作品(4) 宮沢賢治 『銀河鉄道の夜』 

宮沢賢治の代表作として多くの人々に親しまれているこの作品は、彼が亡くなった翌年の昭和9年(1934)に出版された全集(文圃堂版)に掲載され一躍脚光を浴びることとなりましたが、その後三度の改編を重ね、最終的には第四次稿が底本となり現在のかたちになっています。
賢治は、明治29年(1896)質屋と古着商を営む宮沢家の長男として、現在の岩手県花巻市で生まれました。中学校時代から始めた短歌は、盛岡高等農林学校に入学して本格的に取り組み、同人誌「アザリア」を創刊しました。賢治はこの同人誌活動の中で、次第に童話の創作に目覚めていきます。25歳で岩手県立花巻農業学校の教師となってからは、創作活動に力を注ぎ『風の又三郎』など多くの作品を発表しました。郷土岩手をこよなく愛した賢治は、自分の心象風景の中にある理想郷を“イーハトーヴ”と名づけ、独自の世界を描きました。
賢治の作品を貫くものは、裕福な自分の出自と農民の悲惨な境遇を対比して生まれる贖罪感や自己犠牲の精神とされ、幼い頃に感銘を受けた仏教思想も強い影響を与えていたとされます。
しかし、生前、賢治が文壇で評価されることはほとんどなく、彼の作品で存命中に出版されたのは、大正13年(1924)の詩集『春と修羅』と創作童話集『注文の多い料理店』だけでした。
農学校退職後は、新しい農業社会の実現を目指して設立した羅須地人協会を拠点に、自らも鍬を持ち農民の指導に当たりました。昭和6年(1931)には、「雨ニモマケズ」の文章を書き残しています。晩年は病に臥すことが多く、昭和8年(1933)9月、37歳という若さでこの世を去りました。生涯独身の一生でした。
賢治の死後、詩人草野心平の尽力により彼の作品が広く知られると、次第に人々の共感を得、高い評価を得ることとなり、近年、国民的作家と呼ばれるようになりました。賢治の理想郷の世界は、今もなお私たちに生きる希望と多くの夢を与え続けています。
[あらすじ]主人公のジョバンニは、活版所で活字拾いの仕事をしながら、病気の母を看病し生活を支えていました。漁に出た父親は、もうずっと帰ってきません。
「銀河のお祭」の晩に、ジョバンニは、「烏瓜ながし」のために川へ向かう途中、同級生に父親のうわさのことでからかわれます。近くの丘へ走ったジョバンニは、どこからともなく現れた蒸気機関車が目の前に停車するのを目撃します。しばらくして気がつくと、ジョバンニはこの汽車に乗っていて、前の席には友人のカムパネルラが座っていました。二人の乗った汽車は、満天の星空の中を突き進む銀河鉄道の汽車だったのです。
白い十字架が頂上に立つ島を通過し、白鳥の停車場で停車し、さそりの火を遠くに見ながら、銀河鉄道の汽車は天空をひた走ります。車中では、怪しげな鳥捕りや、氷山にぶつかり沈没した船に乗っていた子供たちや多くの人々に出会います。
二人は“ほんとうのみんなの幸い”のためずっと一緒にいようと誓います。天上とされる「南十字」を過ぎ「石炭袋」を通過するとき、その中にカムパネルラが見ているカムパネルラの母親や大勢の人たちの姿が、ジョバンニには見えませんでした。しばらくして振り返ると、カムパネルラがいなくなっていました。気がつくと、ジョバンニは最初に汽車に乗ったあの丘の上で寝ていました。
ジョバンニは気を取り直し、母親の牛乳を取りに行き家へ向かう途中、カムパネルラが川で行方不明になったことを知り、胸が一杯になります。

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ブログに生かせる言葉の知識(2)~カタカナ言葉 

カタカナ言葉の氾濫が日本語を混乱させていることは否めませんが、すでに日本語として定着し、日常生活に欠かせないカタカナ言葉もたくさんあります。また、新しい文化や科学の外来語の中には、適切な日本語が見当たらないものもあります。何となくわかっているようでも明確に説明できない? そんなカタカナ語をいくつか挙げてみました。
・インセンティブ(incentive) 多くは“報奨金”や“景品”といった意味でつかわれる。会社などで目標達成のための動機づけのこと。野球の「インセンティブ契約」は出来高払いと訳される。
・ソリューション(solution) 問題などの解決、解決法という意味でつかわれる。数学では解答のこと。最近では、企業がお客様に提供する“問題解決のためのサービス”という意味でつかわれることが多い。
・アジェンダ(agenda) 議題や政治課題、議事日程と訳されるが、官公庁でいう行動計画という意味でもつかわれる。
・カウンターカルチャー(counterculture) 反体制文化と訳され、既成の価値観 に反対する若者文化を指す。カウンターは、反対の、逆の、対立するなどの意味を持つ。
・バーチャル・リアリティー(virtual reality) 仮想現実と訳され、コンピーター映像によって創りだされた現実にそっくりの立体空間(環境)のこと。また、その空間の中にある物体に触れたり操作することにより、現実と酷似した体験をすること。
・キッチュ(kitsch) 通俗性、俗悪、悪趣味、まがいものというドイツ語。最近では、本来の意味とは違って、俗受けを狙って意識的にこのような趣向や行動を楽しむことをいう。
・ソフィスティケーテッド(sophisticated) 振る舞いや服装が洗練された、教養のあるという肯定的な意味。以前は、世慣れた、世間ずれした、詭弁を弄するという否定的な意味でつかわれることが多かった。
・フェイク(fake) 芸術品などを模造したり、話をでっちあげるという意味。美術の贋作、ジャズの即興演奏、スポーツでフェイントをかける、という意味でもつかう。
・ヘゲモニー(hegemony) 主導権、指導(支配)権、覇権というドイツ語(hegemonie)がそのまま英語化したもの。特に、他国に対する支配権を指すことが多い。
・アーキテクチャー(architecture) 建築、建築様式、構造のほか、音楽や小説の構成という意味でもつかう。また、コンピューターの基本設計のことをいう。
・インタラクティブ(interactive) 相互に作用する、互いに影響し合うという意味。デジタルテレビやコンピーターで双方向(対話式)のという意味で用いる。

Category: 言葉

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ホームシアターをつくる(3)~スクリーン 

巻き上げ式スクリーン   立ち上げ式スクリーン
スクリーンを設置して映像を楽しむのは、ホームシアターを構築するうえで最も一般的な方法です。何といっても100インチを超える大画面が手軽に楽しめるという利点があります。スクリーン映像は、プロジェクターから投射した光を間接的に見るという点で、光源を直接見る液晶やプラズマの「直視型」とは異なる性質をもちます。映像の「白」はスクリーンの色、「黒」は部屋の暗さであり、設置する部屋の照明環境によって映像の質が大きく変わることになります。今回は、目的や用途に合わせ、その特性に合ったスクリーンの選び方や使いこなしについて考えます。
(1)マット(拡散)タイプのスクリーン  最も一般的なスクリーンで、画質に優れていますが、環境光の影響を受けやすいので、暗室を保てる部屋に適しています。プロジェクターから投射された光を均一に全方向へ反射するように作られており、大勢でスクリーンを取り囲むような場合に適しています。ただし、外光や照明の影響を受けやすい性質があります。
(2)パール(反射)タイプのスクリーン  若干明りのある部屋で、天吊のプロジェクターと組み合わせて使用するのに適しています。銀紙のような幕面で、プロジェクターから投射された光を、鏡のように入射角に等しい角度で反射する性質を持っています。スクリーンを見る角度が狭く視聴ポイントは制限されますが、一定方向への反射率が高い分、明るい部屋での視聴が可能となります。ただし、光の拡散性が低いため一点が太陽のように光るホットスポットという現象やスクリーンの端部が暗くなる傾向があります。
(3)ビーズ(回帰)タイプのスクリーン  少し明るい部屋で、プロジェクターを床又は卓上に設置する場合の組み合わせに適しています。スクリーン面にビーズ(ガラス玉)を敷き詰め、プロジェクターから投射された光を、入射した方向を中心として直接的に反射する性質を持っています。比較的明るい部屋で、天井や横方向からの光がある場合に適しています。ただし、画質や保守性に難点があり、明るさの均一性が不足するため高画質には向いていません。
(4)音響透過タイプのスクリーン(サウンドスクリーン)  背面に設置したスピーカーの音を透過させるスクリーンです。映画館ではこのタイプが採用されています。スクリーンに無数の小さな穴があるタイプとスクリーンが織物構造になっていて音を透すタイプがあります。画質は、通常マットタイプのものが使用されます。画面上から音が聞こえるので臨場感が増す反面、後方のスペースを大きくとる必要があること、また、投影された光が後方へ洩れたり、プロジェクターの画素数とスクリーンの凹凸が干渉してモワレ(縞模様)現象が発生する場合があるので、設置には注意が必要です。比較的高価な点も難点です。

また、設置形態としては、①巻き上げ式(電動/手動タイプ・写真左)、②立ち上げ式(自立タイプ・写真右)、③タペストリー式(壁掛けタイプ)、④はり込み式(常設タイプ)などがあります。
ホームシアターの導入に当たっては、以上のようなスクリーンの特性を生かした選定と環境に合わせた設置のノウハウが必要となります。

Category: ホームシアター

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クラシック音楽の森(1)~モーツァルト 

ウィーンにあるモーツァルトの生家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)は、ザルツブルグ(現在のオーストリア)で生まれた。(写真はウィーンにあるモーツァルトの生家) 父レオポルトは、宮廷に務める音楽家で、作曲とバイオリン演奏のプロとして活躍していた。子どものころのモーツァルトは、感受性豊かで人なつっこい性格だったとされる。3歳のころにチェンバロの音の美しさに魅かれ、5歳のときには父の指導で作曲を始める。父レオポルトは、モーツァルトのたぐいまれな音楽の才能に気づき、広くヨーロッパを旅させ、新しい音楽の勉強をさせようと決意する。これが契機となって、モーツァルトは、少年時代から35年の生涯のうち10年以上にわたってヨーロッパ中を旅しながら、600を超える作曲を行うことになる。その様子は、モーツァルトが父や姉、さらに知人や友人とやり取りした膨大な量の手紙に残されている。
この音楽修行の旅は1762年から始まり、訪れたどの町でも天才児の評判でもちきりになったという。この年6歳となったモーツァルトは、10月にシェーンブルン宮殿でマリア・テレジアの前で演奏した際、宮殿の床で滑って転んでしまい、その時手をさしのべた7歳の皇女マリア・アントーニア(後のマリー・アントワネット)にプロポーズしたという逸話が残っている。
モーツァルトは、12歳でオペラ「ラ・フィンタ・センプリチェ」を作曲しその天才ぶりを発揮し、13歳のときオペラの王国といわれたイタリアに旅した際には、教皇の寵愛を受けミラノ王立劇場でのオペラ上演を果たすなど、各地で熱狂的に歓迎され、10代半ばにして少年では考えられないような栄誉を手に入れた。
20歳を過ぎ、自立のための職探しでマンハイムに滞在していたとき、ウェーバー家の四姉妹の次女、ソプラノ歌手アロイジアを熱愛するが手痛い失望を味わい、つづいて母親の急死が重なり挫折と悲哀を経験する。その後、再びウィーンに戻ったモーツァルトは、アロイジアの妹コンスタンツェと再会し、父の強い反対を押し切り結婚した。
1786~87年にかけて歌劇「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」で大成功を収めたモーツァルトは、1788年の三大交響曲(交響曲39番、40番、41番ジュピター)の発表で円熟を深め、1791年には二つのオペラ大作「魔笛」「皇帝ティートの慈悲」を発表した。
最後の器楽曲となった「クラリネット協奏曲」を仕上げたモーツァルトは、自らの死を予感しながら「レクイエム」の作曲を急ぐが、1791年12月5日その完成をみることなく帰らぬ人となった。35年の短い生涯であったが、彼の残した珠玉の音楽は世界中の人々から愛されつづけ、天才モーツァルトの名は不滅の輝きを放っている。

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Category: 音楽・クラシック

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電子書籍化が進む今こそ、問う!『脳を創る読書~なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか』 

脳を創る読書表紙カバー
みなさんは、パソコンの画面上で推敲し確認したはずの文書なのに、紙に印刷してみて誤植や脱字に気づいたことはありませんか?
本書は、言語脳科学の第一人者である著者が、電子書籍と従来の「紙の本」との違いを、人間の脳の特性という視点から学究的に検証した好著です。
読書は、脳の想像力を高め、行間や先読みをする能力を養い、言語コミュニケーションを形づくるうえで大切な働きをします。「電子書籍」は検索機能など便利で手軽な反面、本の厚みなどの量的な感覚やページの概念も曖昧化しやすいうえ、手書きの書き込みができないなど、「紙の本」の視覚的な印象や手がかりが失われる傾向があります。「電子書籍」か「紙の本」かについては、結局は利用者の意識が重要になりますが、著者は、脳の発達という視点では「紙の本」が重要性な役割を果たすと訴えています。特に、学校現場で導入される電子教科書について、その問題点と提言を述べています。
~人間はどういう生き物であって、どこが愚かでどこがすばらしいのかということに我々自身が気づかなくてはならない。そうすれば、人間は人工物に振り回されることなく、古き良きものを大切にしながら新しいものを創り続けることができるに違いない。~(第5章から)
[著者紹介]酒井 邦嘉 (さかい・くによし)
1964年東京生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。同大大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)後、同大医学部第一生理学教室助手、ハーバード大学医学部リサーチフェロー、マサチューセッツ工科大学客員研究員を経て、1997年より東京大学大学院総合文化研究科助教授・准教授。2002年第56回毎日出版文化賞、2005年第19回塚原仲晃記念賞受賞。専門は、言語脳科学および脳機能イメージング
主な著書 『言語の脳科学』(中公新書)『脳の言語地図』(明治書院)他
(酒井邦嘉著 実業之日本社)

Category: 書評

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文学の小路~作家と作品(3)有島武郎『或る女』 

この作品は、わが国近代文学の傑作とされる本格的な長編ロマン小説です。明治44年(1911)から大正2年(1913)まで「白樺」に『或る女のグリンプス』というタイトルで連載されましたが完結せず、その後、補筆され大正8年になってようやく完成をみました。
有島武郎は、明治41年東京府小石川(現在の東京都文京区)に生まれ、学習院予科から札幌農学校に学び、在学中にキリスト教の洗礼を受けました。卒業後はアメリカのハーバード大学に留学し、ホイットマン、トルストイなど社会主義思想の影響を受けました。武郎は帰国後、志賀直哉、武者小路実篤らと「白樺」を創刊しました。それまでの自然主義文学とは異なり、若々しい希望に満ちた理想主義を標榜する「白樺」派は、西洋的教養を身に着けた比較的上流階級の若者たちから生まれました。
有島武郎は、『カインの末裔』『小さき者へ』『生れ出づる悩み』などの代表作を経て、評論『惜しみなく愛は奪ふ』『宣言一つ』を次々と発表しましたが、次第に自己の理想と現実社会との乖離に苦悩することになります。そして大正12年、恋愛関係となった人妻の婦人雑誌記者波多野秋子と軽井沢の別荘で自殺し、文壇ばかりでなく社会にも大きな衝撃を与えました。
[あらすじ]主人公の早月葉子は、時代に先駆けて自我意識に目覚めたヒロインとして描かれ、当時の因習に縛られた社会の中で、女性が自立して生きることの難しさに苦悩します。夫や娘と別れ一人の女として生きようとしますが、アメリカで事業を起こした知り合いの木村という男との再婚話が持ち上がり、やむなくアメリカ行きの船に乗ります。しかし、途中の船上で、野性的で獣のような乗組員の倉地に自ら身を任せてしまいます。アメリカに到着すると、葉子は倉地の指図のまま仮病を使い、木村が勧めるアメリカ上陸を断りそのまま日本に帰国します。そして、愛欲の果てに葉子は……
なお、この物語は、武郎の友人国木田独歩とその妻信子との間で実際にあったことをモデルに書かれたとされています。

Category: 文学

Thread: 文学・小説

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ホームシアターをつくる(2)~液晶テレビ 

シャープ80型テレビLC-80GL7
もっとも手軽なのが大画面のテレビを導入する方法です。ご存知のように、テレビは液晶型とプラズマ型がありますが、現在では全体の90パーセントが液晶です。液晶タイプは、明るく鮮明ですが残像現象があり、速い動きの画像にやや難点がありましたが、最近の技術開発でほとんど気にならないレベルになっています。現在、各社とも大型・高精細・3Dが大きなテーマで、60型を超すフルHD大画面テレビを次々と発表しています。
昨日(4/18)には、シャープが80型の3D対応AQUOSクアトロン(LC-80GL7/写真)を発表しました(6/20発売予定)。液晶としては世界最大の大きさで、独自の4原色技術と高速の映像処理技術などを搭載し、シャープ製スマートフォンとの連携も可能な優れものです。予想市場価格は95万円程度と予想されており、ちょっとお高い感はありますが、5年前に70型テレビが400万円程度だったことを思うと、このクラスでも一般への普及の可能性が出てきたように思います。設置条件としては、12畳以上の部屋で、視聴距離が3mあればオッケーです。本体サイズは横186.2㎝×高さ114.5㎝(固定台込)×奥行44.5㎝(固定台込)です。
なお、もう少しお手ごろな機種としては、同社G7シリーズの60型(35万円)、46型(23万円)、40型(16万円)など(6/10発売予定)。シャープ以外の各社も機種を豊富にそろえています。
今後はさらに高精細化が進み、現在のフルHD(1920×1080ドット)を超える次世代技術である超高精細4k2k(4000×2000ドット)テレビが来年にも登場すると予想されるなど、日本メーカーの生き残りをかけた開発競争が続きます。

Category: ホームシアター

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文学の小路~作家と作品(2)小川未明『赤いろうそくと人魚』 

この作品は小川未明(1882~1961)の代表作とされる創作童話で、大正10年(1921)に東京朝日新聞夕刊に連載され、その年刊行された作品集『赤い蝋燭と人魚』の一編として掲載されたものです。
小川未明は、明治15年新潟県高田町(現在の上越市幸町)で生まれ、東京専門学校大学部英文科で学びました。大学では、坪内逍遥や島村抱月の指導を受け、ロシア文学や社会主義思想に触れることになりました。大学在学中に「新小説」に発表した『漂浪児』が認められ作家デビューを果たしました。明治39年に早稲田文学社に入り「少年文庫」の編集に携わると、自分自身でも童話を書くようになり、『赤い船』『赤い蝋燭と人魚』『月夜と眼鏡』など次々と創作童話を発表し高い評価を受けました。未明は、これを機に大正15年には、童話に専念すると声明しました。昭和21年には日本児童文学者協会の初代会長に就任し、戦後の児童文学の発展に大きな足跡をのこしました。
あらすじは、こうです。子どものいないお爺さんとお婆さんは、貧しいろうそく売りを営んでいました。あるとき、村のお宮参りの帰りに赤ちゃんを見つけます。それは人魚の女の子でしたが、老夫婦は神さまの贈りものに違いないと大喜びで大切に育てました。美しく成長した娘は、老夫婦へのお礼にとろうそくに不思議な絵を描きましたが、それがたいそう評判になりました。ろうそくが売れ裕福になった老夫婦は、噂を嗅ぎつけてやって来た香具師(やし)に騙され大金に心を奪われ、ついに娘を見世物として売ってしまいます。娘は、この悲しい思い出の記念にと赤く塗ったろうそくを残します。そして、物語は終盤に……
この物語は、正直者の老夫婦が犯した過ちでひき起こされた悲劇を描いたものですが、未明は、このような象徴的な手法によって“めでたし、めでたし”では終わらない、大人にも訴えかける童話をたくさん発表しました。

Category: 文学

Thread: 文学・小説

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「じゃんけん」のかけ声~ふるさと版 

「じゃんけん」のかけ声、全国各地でこんなに違うって、知ってましたか?
各地の例をいくつかを挙げてみました。学校や職場で、そしてご家庭でもちょっと使ってみたら楽しいかも知れませんね。

「じゃんけんしょ」(北海道)
「きゅっきゅのきゅ」(青森)
「じゃんけんじゃんけんじゃんけんぽん」(新潟)
「じゃんけんぽい」(長野)
「じゃんけんじゃがいもさつまいも」(茨城)
「ちっけった」(東京)
「じゃんけんほい」(京都)
「いんじゃんほい」(大阪)
「じゃいけんほい」(和歌山)
「やっきっき」(島根)
「じゃんけんしっしっ文句なし」(福岡)
「じゃんけんおす」(鹿児島)

(朝日新聞社調べによる。)

Category: 遊び

Thread: 今日のつぶやき

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アートフラワー~飯田深雪の華麗な世界 

深雪アートフラワー展写真 深雪アートフラワー展示作品写真
アートフラワーをご存じだろうか?先日、東京深雪会「深雪アートフラワー展~めぐりあう時空(とき)~花と人、人と花。」を訪れる機会があった。会場は、モネの庭をイメージした淡い色の花々が咲き誇り、春~夏~秋へとゆったりとした庭めぐりを楽しめるよう工夫されている。一瞬、ヨーロッパの庭に迷い込んだような感覚を覚えた。
アートフラワーという名は、故飯田深雪さんが自らの造花を命名したもので、すでに70年近くの歴史を持っている。特に「深雪アートフラワー」は、従来の造花とは異なり、完全な手作りによる精緻な工程を経て制作されるため、芸術性が極めて高く立体絵画とも評されている。細かくカットした白い布に着色し、花弁や蕾などのひとつひとつを形成して花にまとめ上げていくという、気の遠くなるような作業が必要だ。
「深雪アートフラワー」は、長い歴史の中で、日本ばかりでなくアジアや欧米でも広く愛されつづけて今日に至っている。深雪さんが100歳の2003年には、フランス大統領からレジオン・ドヌール勲章シュパリエを授与された。また、深雪さんは、NHKの「きょうの料理」講師としても長く出演し、日本の西洋料理の普及に多大な貢献をされ、その著作は100冊を超えている。
彼女は2007年7月に103歳という長寿を全うしたが、「深雪アートフラワー」の師範として活躍する教え子は、現在、全国で2万名を超えているという。

なお、この「深雪アートフラワー展」は、明4月17日(火)まで、東京日本橋高島屋8階ホールで開催されている。
(明日最終日は午前10時~午後6時まで)

Category: アートフラワー

Thread: フラワーアレンジメント

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フェルメールの魅力~なぜそんなに人気があるの? 

17世紀オランダの画家フェルメール(ヨハネス・フェルメール 1632~1675)の人気の秘密は、彼自身に対する謎が多く、現存する作品が少ないことに起因します。同じ時代に活躍したレンブラントたちが自画像を残しているのに対して、フェルメールにはそれが見当たりません。作品の中に後ろ向きの彼自身が描かれているとする説が囁かれたりしましたが、はっきりしたことはわかりません。
現存するフェルメールの作品は36点(35点とする説もあります。)と極めて少なく、中には彼自身が描いたかどうか確定が難しい作品もあります。彼が「謎の画家」といわれる所以です。このミステリアスでロマンティックな香りが人びとを引きつける理由の一つです。
彼の画法の特徴は、画上にピンを刺して遠近法を強調して描いたり、光の明暗や濃淡を巧みに使い遠方のものをぼかして立体的に表現していることです。このような近代的な空間表現が、現代の日本人に違和感なく受け入れられているのかもしれません。
日本でフェルメールの人気を決定づけたのは、2000年の大阪市立美術館「フェルメールとその時代展」と同年に国立西洋美術館と愛知県美術館で開催された「アムステルダム王立美術館蔵 17世紀オランダ美術展~レンブラント、フェルメールとその時代展」が大きな評判となったことによります。この2つの展覧会では、6点のフェルメールの作品が紹介されましたが、なかでも「真珠の耳飾りの少女」と「恋文」は、それぞれカタログの表紙にも選ばれ爆発的な人気となりました。その後も次々とフェルメール展が開催され、いずれも大きな人気を博しています。
今年後半からもフェルメールに関する大きな展覧会が開催されます。筆者もぜひ「青いターバンの少女」に会いに行きたいと思います。

Category: 美術

Thread: art・芸術・美術

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文学の小路~作家と作品(1)田山花袋『蒲団』 

文学の作家と作品について紹介するコーナーです。第1回は田山花袋作『蒲団』です。
近代日本文学の礎を築いた作家たちは、明治維新によって人びとが西欧的自我の意識に目覚めるなかで、自己と時代、人間と時代を描き出すため、試行錯誤を繰り返しながら独自の道を切り開いてきました。これらの作品は、今なお私たちに“生きる意味”や“人間の本質”を問いかけています。
田山花袋は、明治4年現在の群馬県館林市に生まれ、上京後柳田国男や尾崎紅葉と交流を持ち、硯友社の江見水蔭の指導を受けました。その後、自然主義作家の国木田独歩や島崎藤村と親交を結び大きな影響を受けました。その後、『露骨なる描写』『蒲団』『田舎教師』などの作品を次々と発表し、代表的な自然主義作家の一人として評価されることになりました。
『蒲団』は、明治40年に文芸誌「新小説」に発表されたものです。主人公の竹中時雄は、妻子ある著名な作家という設定で、弟子として自宅に住まわせた若い娘、横山芳子に恋心を抱くようになりますが、社会的地位のある作家として分別と内心の葛藤に苦悩します。娘を思い悶々とする日々やいなくなった娘の蒲団の匂いを嗅ぎ泣き崩れるところなどは非常にリアルな描写です。主人公の竹中時雄こそ、田山花袋自身といわれています。この作品は、自然主義文学を発展させた一方、私小説が暴露小説という批判を浴びるなど、当時は物議を醸すこととなりました。

Category: 文学

Thread: 文学・小説

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ホームシアターをつくる(1)~インストーラーって何? 

ホームシアターは、映画大国アメリカを中心にヨーロッパ各国などで普及が進んできました。日本では、住宅事情の関係もあり普及が遅れていましたが、昨年のTVデジタル化を契機にAV機器の低価格化が進み、需要が少しずつ増えてきています。
ホームシアターの鑑賞には、もちろん専用のAVルームがあればベストですが、現在住んでいる家の居間(リビング)などに組み込んで、手軽に迫力ある映像+音響を楽しむことができるようになってきました。最近では、ディスプレイとサウンドシステム合わせて30万円程度で実現できるようになっています。
ここで活躍するのが「インストーラー」です。ホームシアターやオーディオシステムを構築するコンサルタントのことです。インストーラーは、依頼者の部屋の間取りやライフスタイルに合わせたシステム設計からコントロール機器のプログラミングや調整まで、ホームシアターづくりのすべてを手掛ける総合コンシェルジュといえます。
日本では、まだ馴染みが少ない職種ですが、アメリカでは1989年にCEDIA(Custom Electronic Design & Installation Association)というインストールビジネスの支援団体が設立され、世界的見本市や勉強会を開催するなど、2010年現在、3500ものインストーラーや関連企業が参加する協会として発展しています。日本でも2009年に同様の役割を担うCEDIA JAPANが設立され、今後の活躍が期待されています。
なお、ホームシアターやインストーラーに関するご相談は、当社でも承っております。

Category: ホームシアター

Thread: デジタル家電・AV機器

Janre: 趣味・実用

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今、再び想う~『超訳 ニーチェの言葉』 

本書の腰帯に「人生を最高に旅せよ!」とあります。フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(1844~1900)は、19世紀後半に生きたドイツの哲学者です。彼は、当時支配的だったキリスト教道徳を厳しく批判し、現実に生きる人びとにとって、真理や善、道徳こそが大切だと訴えました。
彼は、有名な著書『ツァラトゥストラはかく語りき』の中で「超人」という概念を登場させました。「超人」とは、いろいろな困難をむしろ生きる喜びと考え、それを次々と克服し自らの限界に挑戦する存在です。この理想主義を排した現実的で前向きの力強い生き方こそ、現代を生きる私たちが参考とするべき生き方なのではないでしょうか。ニーチェの言葉は、しばしば文学的で警句のような形で示されますが、端的で感性的な表現のためとっつきやすく、読む人が自分で考え・解釈できる余地をもっています。日本人がニーチェを好む理由もそこにあります。
2011年に出版されベトセラーとなった『超訳 ニーチェの言葉』は、ニーチェの代表作から、現代人のためになるフレーズを選別し編纂されています。まだ読んでない人には一読を、読んだ人には再読をお薦めしたい一冊です。
(フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ著/白取春彦編訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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Thread: オススメの本の紹介

Janre: 本・雑誌

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CDアルバム「AYAKA HIRAHARA ドキッ!」 

平原綾香が久しぶりにオリジナル曲を収録したCD(2枚組)を出した。DISC1は、NHKの朝ドラ「おひさま」のメインテーマや最近のCMソングを含む13曲を収録。DISC2は、Jupiter/明日/星つむぎの歌など人気曲12曲を収録したライブ盤となっている。今度のCDは、近年発売されたクラシックのカバーCDとは趣を異にした新鮮な印象で、彼女独特の嫋やかさの中に芯のしっかりした力強さが感じられるアルバム。ライブ盤ではそれが一層きわだって、彼女の息づかいさえ伝わってくる。
彼女は、祖父平原勉が日本ジャズ界の草分け的トランペット奏者、父の平原まことは現役で活躍しているサックス奏者という音楽の溢れる家庭環境で育った。彼女自身も13歳からアルト・サックスを始め、高校・大学で本格的に音楽を学んでいる。2003年12月にホルスト作曲の組曲「惑星」の“木星”に日本語の歌詞をつけたシングルJupiterでデビューし、2004年には日本レコード大賞新人賞を受賞するなど活躍を続けている。(2012.2.29発売/DREAMUSIC)

Category: 音楽J-POP

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夢はこころの窓~深層心理を知る 

夢はもう一人のあなたが教えてくれるこころの声です。夢の分析から自分自身の本心が見えてくるかも知れません。いろいろある夢占いの本から抜粋してみました。
①火事の夢  
火が象徴するのは「浄化」「勇気」「創造」などです。この夢をみたらあなたの創造性が高まっている可能性があります。あるいは、失恋をして過去の出来事をすべて清算したいという、心の奥の願望かも知れません。
②空を飛んでいる夢
多くの人が見ます。物ごとにとらわれすぎて、がんじがらめになっている可能性があります。精神を開放して、もっと柔軟に考えてみては、という無意識からのメッセージかも。手足で一生懸命泳ごうとしていてもなかなか前に進まないような場合は、何かに対する焦りがあることを示しています。また、気持ちよく空を飛んでいるのなら、現状に満足しているしるしです。
③エレベーターに乗っている夢
目的の達成を急ぎすぎていませんかという警告の可能性があります。時間はかかっても回り道をしたほうがいいと教えているのです。また、行きたい階でエレベーターが止まってくれない場合は、自分の適性を見つけられずに焦っているのかも知れません。
④トイレの夢
激しい怒りをため込んでいる可能性があります。自分自身で消化しきれないものを出したいという願望があると考えられます。実際にトイレに行きたい場合も多いですが。
⑤海が出てくる夢
海は「母性」の象徴です。海が穏やかで静かならば、優しい感情につつまれ、気分が安定している証拠です。荒れて恐怖感を覚えるような海の場合は、不安を抱いていたり、挫折を感じていることが考えられます。

さて、あなたはいかがですか?過去や現在の状況によって解釈の仕方は異なってきますので、これを参考にして自分自身で判断してみてください。

Category: 占い

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ハンス・フィッシャー文・絵『たんじょうび』 

たんじょうび表紙
ハンス・フィッシャー絵本紹介の第二弾です。先日ご案内した『こねこのぴっち』の姉妹書です。「ぴっち」の1年前(1947)に発表されました。どちらも優しいおばあちゃんと愉快な動物たちの楽しい絵本です。
[あらすじ]
森の野原に住むリゼッテおばあちゃんは、たくさんの動物と暮らしていましたが、特に、猫のマウリとルリ、犬のべロはおばあちゃんと一番のなかよしで、家の仕事のお手伝いもよくしていました。
そんなある日、リゼッテおばあちゃんが村へ買い物に出かけると、なかよし3匹は、おばあちゃんの76歳の誕生日のお祝いをしようと大奮闘します。ケーキを焼いたり、ローソクを買ったりと大さわぎです。そしておばあちゃんが屋根裏でみつけた贈り物とは? (日本語訳初版1965年・2008年2月第54刷発行/大塚勇三訳/世界傑作絵本シリーズ/福音館書店)

Category: 絵本

Thread: 絵本

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ブログに生かせる言葉の知識(1) 

これから時々国語力アップに役立つ言葉の知識を掲載してみます。よろしければ挑戦してみてください。
第一回目は四文字熟語の読み方です。以下の10の四文字熟語、読めますか?

①粒粒辛苦  こつこつと地道に努力すること。粒粒皆辛苦の略で、米一粒一粒を苦労して収穫する農民の努力をたとえたもの。
②明眸皓歯  明るく澄んだ瞳と白く美しい歯を持っている人、転じて「美人」を形容する言葉。
③鎧袖一触  簡単に敵を倒すこと。鎧の袖一振りで敵を打ち負かす様子を表している。
④隠忍自重  ひたすら耐え忍び、軽々しい行動を控えること。
⑤酒池肉林  贅を尽くした酒宴のこと。語源として性的な意味はない。
⑥偕老洞穴  ともに老いて同じお墓に入るという意味で、夫婦が仲良のよいことをいう。
⑦堅忍不抜  どんな困難や誘惑にあっても、心を乱さず我慢すること。
⑧捲土重来  一度失敗したものが、再び勢力を盛り返すこと。
⑨画竜点睛  最後の仕上げのこと。睛はひとみで、竜の絵の最後に目を書き入れ完成させたという故事による。
⑩合従連衡  情勢に応じて、さまざまの勢力が手を結んだり離れたりすること。

[解答]①りゅうりゅうしんく ②めいぼうこうし ③がいしゅういっしょく ④いんにんじちょう ⑤しゅちにくりん ⑥かいろうどうけつ ⑦けんにんふばつ ⑧けんどちょうらい ⑨がりょうてんせい ⑩がっしょうれんこう

Category: 言葉

Thread: 徒然なるままに…

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「いきなり文庫」って何? 

最近、新作の小説を単行本を経ずに、最初から文庫本として出版する傾向が強くなっている。従来、著名な人気作家の新作は、単価の高い単行本で出版されてきたが、今では、新作でも「いきなり文庫」化することが多いという。これは、主に文庫本シリーズをもつ大手出版社の戦略だが、かえって売上額を減らすのではと疑問の声も。文庫本は低単価のため、大幅部数増が見込めなければメリットはなく、作家の方も印税が減ってしまい、書店も取り分が少なくなる。
それでもこの傾向が広がっている背景には、出版不況が大きく影響している。つまり、文庫本は安く売れ、若年層を含む広い読者層を取り込むことができるし、書店でのスペースも取らない。また、人気作家ばかりでなく、多様化している無名の作家たちに出版のチャンスがまわってくるというメリットもある。多種・多様なタイトルが販売の相乗効果を生むことも期待される。
「いきなり文庫」が出版業界の活性化につながるかどうかは、まさに今後の販売動向にかかっている。
(参考) 書籍(単行本・文庫・新書を含む。)の総売上額は2010年が約8200億円と年々減少傾向。このうち文庫は約1300億円で減少幅が小さい。

Category: 出版界

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ハンス・フィッシャー文・絵『こねこのぴっち』 

こねこのぴっち表紙

この絵本は、スイスの画家でデザイナーであったハンス・フィッシャー(1909-1958)の作となるものです。フィッシャーは、新聞や本の挿絵を描くかたわら、チューリッヒの小劇場で舞台美術や演出のほか、学校などの壁画を描くなど、スイスでは広く知られていました。
彼が最初に手がけた絵本はグリム童話「ブレーメンのおんがくたい」ですが、これは自分のおさない娘のためにつくったものでした。その後、フィッシャーは、動物を主人公とした作品を多く発表し、独自の絵本の世界をつくりあげました。その作風は、線や色を自在に描き上げ、動物たちの気もちや動きをみごとに表現しています。彼の絵本は、しだいに子どもたちをとりこにしていきました。日本でも、この『こねこのぴっち』(1948)と『たんじょうび』(1947)が翻訳され、大きな反響を呼び今日に至っています。すでに半世紀以上にわたって愛されつづけてきたフィッシャーの絵本は、これからも、たくさんのこどもたちに優しさと楽しさを届けてくれることでしょう。
さて、ストーリーはこうです。リゼットおばあさんの家に住んでいる子ねこのぴっちは、他の兄弟とはちがうもっと楽しいことをして遊びたいと思いました。ぴっちは、一人でアヒルのまねをして、池で泳ごうとしておぼれてしまったり、夜うさぎ小屋に閉じ込められたりと、本当にこわい思いをします。そして、ぴっちの運命は? (日本語訳初版1954年/2007年第48刷発行/石井桃子訳/岩波書店)

(注)写真の小型版のほかに大型版も発売されている。

Category: 絵本

Thread: 絵本

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