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株式会社 夢の友出版 公式ブログ

 

夢と幻想にあふれた月の世界!~伝説と神話から 

  静かなる樫の木原や冬の月  (与謝蕪村)

 冬の空に冷たく輝く月、骨の髄まで冷える冬の月の美しさをうたった蕪村の句ですが、今日は、そんな月にまつわる不思議なお話です。

 昔の日本の人々は月を見上げて、表面の模様を「うさぎの餅つき」とイメージしましたが、古今東西、世界の人々はいろいろなものに見立てています。ロシアでは「月に住む少女の姿」、カナダインディアンの間では「バケツを運ぶ女」、ニュージーランドでは「月に住むロナ」、中国では「がまがえる」、古代マヤ人やアメリカインディアンの間では「月とうさぎ」という具合です。

 ところで、月をめぐる伝説や神話もいろいろです。日本の月をテーマにした物語では、竹から生まれ月に帰る美しい「かぐや姫」がナンバーワンですが、ギリシア神話では、月の女神アルテミスが活躍します。女神アルテミスは、森や山に住む精やニンフたちをお供に、野山を駆けめぐり、三日月のような弓で狩りをして暮らす美しく清らかな女神で、道に迷った人々に進むべき方向を教えくれます。アルテミスの弓の方向は、月の満ち欠けと関係していて、三日月から半月、満月へと弓をつがえた形にふくらんでいくのになぞらえています。実際に、明け方の三日月は弓矢が東の方向を指し、夕方の三日月は弓矢が西の方向を指しています。
 
 アラスカのイヌイットの人々の間では、月の満ち欠けについて、次のような言い伝えがあります。昔、海辺の村に兄と妹の二人の子どもが住んでいました。兄は、鬼ごっこをするといつまでも妹を追いつづけたため、困り果てた妹は長い梯子をつかって天に昇り太陽となってしまいました。兄はそのあとを追いかけて月となったため、もう決して妹を捕まえることはできなくなりました。そればかりか兄は食べ物を忘れてきたため、やがてお腹が空いて気を失ってしまいます。太陽になった妹が、「そうら!ごらんなさい」と食べ物を与えると、兄は元気をとり戻します。でも、妹は、兄がまたお腹を空かせ痩せ細るまで食べ物を与えないので、月の兄は太ったり痩せたり(満ちたり欠けたり)を繰り返しているというのです。

 中国では、月の表面を「がまがえる」に見立てていると前に述べましたが、こんな伝説がもとになっています。昔、空に十個もの太陽が現れいっせいに輝き始め、大地が干あがってしまったとき、天子の頼みにより弓の名手の羿(げい)が九つの太陽を見事に射落としました。ところが、その妻である仙術使いで美人の嫦娥(じょうが)は、夫がご褒美として女神の西王母からもらった不老不死の秘薬を盗み出し、得意の術を使って月の世界へと逃げ去りました。夫の羿(げい)は、地団太踏んで悔しがりましたが後の祭り。月に逃げた嫦娥(じょうが)は、月の世界に大きな宮殿をつくり、盗んだ秘薬のおかげで年を取ることもなく若々しい姿のままで暮らしていました。彼女は、気に食わない客が来ると、宮殿の奥に身をひそめていますが、客がそっと扉を開けて覗くと、実は醜い「がまがえる」に変身してしまった嫦娥(じょうが)がじっとしているのだそうです。それが月の表面に「がまがえる」の姿となって表れているのです。

 冬の空に浮かぶ月の世界は、まだまだ不思議でいっぱいです。本当のところ、月にはいったい何がいるのでしょう?

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Category: 伝説

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