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季語と季題~その分類 

 正岡子規以来、季語を季題と呼ぶようになりましたが、本来、季題は題材を主とした使い方、季語はその題材を表す言葉そのものを主とした使い方ということができます。伝統的な俳句では、必ず季題を一つはよみこむようになっており、季題の知識は俳句を作るうえでの基本であり重要な知識です。
 今回は、季題の基本的な分類をあげてみました。なお、具体的な季語(季題)は歳時記や国語辞典の付録などに詳しく出ていますから参照してください。

◆季題の分類(カッコ内は例示。春・夏・秋・冬・新年の順)
① 時候~その季節を示すもの(初春、夏至、残暑、小春びより、松の内 など)
② 天文~その季節に目立つ天然現象(陽炎、さみだれ、天の川、こがらし、初空 など)
③ 地理~その季節に目立つ自然現象(残雪、青田、秋の田、枯野、初富士 など)
④ 生活~その季節に目立つ人事(卒業、衣更え、月見、たきび、雑煮 など)
⑤ 行事~その季節に目立つ社会の出来事(初午、山びらき、たなばた、とりのいち、七草 など)
⑥ 動物~その季節に目立つ生物(鶯、ほたる、とんぼ、水鳥、初鶯 など)
⑦ 植物~その季節に目立つ草木(ひなぎく、新緑、朝顔、だいこん、福寿草 など)

 時代の移り変わりによって、季語(季題)も、外来語(例えは、春のメーデーやイースター、夏のプールやアイスクリーム、冬のスキーやクリスマスなど。)や「東踊り」「春闘」「原爆忌」などの地域性や時代を背景としたことばも認められるようになってきました。
 また、季語を入れないで定型句でいこうとする考えもあらわれるなど、俳句の世界も大きく変化してきています。


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第150回芥川賞・直木賞受賞の作家と作品 

 第150回を迎えた芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)が1月16日に発表されました。芥川賞に小山田浩子さん(30)の『穴』、直木賞には朝井まかてさん(54)の『恋歌』と姫野カオルコさん(55)の『昭和の犬』がそれぞれ選ばれました。前回同様、全員が女性でした。副賞として各々100万円が贈られます。

◆芥川賞
・小山田浩子『穴』(新潮9月号)
1983年広島生まれ。広島大学卒。2010年に『工場』で新潮新人賞を受賞し文壇デビューを果たした。今回は、初めての芥川賞候補で受賞の栄冠を射止めた。
~主人公である29歳の女性の不思議な体験を描いている。仕事を辞め、夫の田舎に移り住んだ夏。奇妙な獣の姿を追う私は、得体の知れない穴に落ちてしまう……

◆直木賞
・朝井まかて『恋歌』(講談社)
1959年大阪府生まれ。甲南女子大学卒。2008年には『実さえ花さえ』で第3回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞してデビュー。今回は、初めての直木賞候補で受賞を果たした。
~樋口一葉の歌の師匠だった中島歌子の波乱に満ちた生涯をたどる長編小説。水戸天狗党の妻として、幕末という時代の激流に呑み込まれ、苛烈な運命に翻弄された女性の一生を描く。

・姫野カオルコ『昭和の犬』(幻冬舎)
1958年滋賀県出身。青山学院大学卒。1997年『受難』(文春文庫)が第117回直木賞候補、04年『ツ、イ、ラ、ク』(角川文庫)が第130回直木賞候補、2006年『ハルカ・エイティ』(文春文庫)が第134回直木賞候補、2010年『リアル・シンデレラ』(光文社文庫)が第143回直木賞候補になっており、今回は待望の受賞となった。
~作者と同年生まれの柏木イクが主人公。小さい頃から現在に至るまで、いつも傍らに犬がいるという、そのかかわりの中で飼い主が見つけた幸福を描く長編小説。

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本屋大賞の選ばれ方 

 芥川賞や直木賞などの文学賞が編集者や著名な作家による選考なのに対して、「本屋大賞」の特徴は、現場の書店員の投票だけで決定されていることです。日頃から、「売りたい本が文学賞に選ばれないと」感じていた書店員たちが集まって始めたものです。近年、作家が選ぶ文学賞の選考結果が、読者の読みたいものと乖離してきたと感じている方も多いのではないでしょうか? それだけに、読者の動向や感覚を敏感に感じ取っている書店員が選ぶ「本屋大賞」は、大きな話題を呼び多くのベストセラーを生み出してきました。

 2004年の第1回受賞作品『博士の愛した数式』(小川洋子)は、単行本・文庫本を合わせると250万部近い大ベストセラーとなり大きな話題となりました。その後の受賞作品も、映画化やテレビドラマ化されるなど大ヒットが続いています。先ごろ発表された今年10回目の受賞作品『海賊とよばれた男(上下巻)』(百田尚樹)はすでに120万部の売れ行きだそうです。

 ところで、「本屋大賞」はどのようにして選ばれているのでしょうか? 小説作品を対象として書店員の投票で決められています。すべての書店員が有資格者です。第一次投票は、各書店員お薦めの3作品をそれぞれインターネットで投票し、その上位10作品に対して第二次投票が実施されます。
 第二次投票ももちろん書店員によって行われますが、その条件としてこの10作品すべてを読んで感想文を書くことが義務づけられています。そして各自がその中のベスト3を選んで投票し(1位3点、2位2点、3位1.5点)、総合点が一番の作品が大賞に選ばれます。単なる人気投票になることを避け、真に読者に受け入れられる作品を選考するという姿勢が感じられます。

 このような選考方法は、2008年に始まった「まんが大賞」や2009年から始まったCDショップ店員による売りたい邦楽アルバムを選ぶ「CDショップ大賞」などにも受け継がれ、各方面で注目を集めています。

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富士山の秀歌を味わおう! 

 世界文化遺産として登録されることになった富士山。その美しく威厳にみちた姿は、古今、多くの歌人たちによって歌われてきました。今日は、万葉の世に富士山を詠んだ歌を味わってみましょう。
 以下は、山部赤人の作になる富士を称える歌です。赤人は、奈良時代の初期から中期にかけて活動した宮廷歌人だったといわれています。特に、自然の叙景歌にすぐれ、清純で優雅な作風には定評があります。この赤人の作品は、時空を超えた富士山の永遠性を、巧みにかつ簡明に表現した秀歌です。

 山部宿禰(すくね)赤人、不尽山を望(みさ)くる歌一首
 天地の分れし時ゆ 神さびて高く貴き 駿河なる布士の高嶺を 天の原振り放け見れば 渡る日の影も隠らひ 照る月の光も見えず 白雲もい行きはばかり 時じくぞ雪は降りける 語り継ぎ 言ひ継ぎ行かむ 不尽の高嶺は (万葉集 巻三・三一七)
  反 歌
 田児の浦ゆ うち出でて見れば 真白にぞ 不尽の高嶺に 雪は降りける (万葉集 巻三・三一八)

(大意)
 天と地の分かれた時から、神々しくて高く貴い、駿河にある富士の高い峰を、大空はるかに遠く振り仰いで見ると、空を渡る太陽の光も隠れがちで、照る月の光も見えない、白雲も行きとどまり、時の区別もなく雪は降っている。長く語り伝え、言い継いでゆこう、この富士の高い峰の素晴らしさを。

 田児の浦を通って眺めの良い所へ出てみると、真っ白にまあ富士の高い峰に雪が降り積もっていることだ。

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「見えぬものでもあるんだよ」~金子みすゞの想い 

 童謡詩人・金子みすゞ(本名・金子テル)は、明治36年大津郡仙崎村(現在の長門市仙崎)に生まれ、おとなしく、読書好きの優しい子どもであったといいます。そんな彼女が童謡を書き始めたのは、20歳のころからで、積極的に投稿した作品が雑誌に掲載され、大きな反響を呼びました。西条八十からは「若き童謡詩人の中の巨星」と激賞されるほどで、26歳でこの世を去るまでに500編を超える作品を発表しています。

 「見えぬけれどもあるんだよ/見えぬものでもあるんだよ」は、彼女の代表作の一つ『星とたんぽぽ』の一節ですが、昼間の星にたとえて、目には見えないものでもちゃんと存在しているんだと訴えかけています。生活の中で見過ごされがちな小さな事柄やこころの動きに着目し、ものごとの真理や優しさの大切さを示した彼女の詩は、現在では、ほとんどの国語の教科書に掲載されています。軽妙なリズム感のある作風から、音読の教材に活用している学校もあるようです。

 しかし、彼女の生涯は悲しいことの連続でした。彼女は23歳で結婚したものの、文学に全く理解のない横暴な夫から詩作を禁じられ、さまざまな理不尽な仕打ちを受けたあげく、病気に陥り、ついには離婚するという苦難に見舞われたのです。さらに、一旦は彼女が引き取った娘に対し前夫が親権を強く主張したため、彼女は、絶対に娘をわたさないとの信念から、娘を自分の母に託すことを懇願する遺書を遺し、昭和5年3月10日26歳という若さで自ら命を絶ちました。死の前日に写真館で遺影を撮るという、覚悟の服毒自殺だったといいます。

 運命に翻弄された彼女の人生ではありましたが、それと対極をなすかのような、限りない優しさに貫かれた金子みすゞの作品は、どんなときも私たちを励まし、生きることの大切さを語りつづけてくれることでしょう。

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